*先住民アボリジニ*
大地は私の根幹だ。私は堂々とここに立ち、幸福である。黒人であることに誇りを感じるのは、私が大地と繋がっているからだ。
今から5〜6万年前、オーストラリア大陸に先住民が住み始めました。褐色の肌に、低い鼻。農業はせず、自然に散らばった食糧(木の実やカンガルーなど)を食べて生活する狩猟採集生活を送っていました。
*ドリーム・タイム*
アボリジニには独自の思想があります。それがドリーム・タイムです。
むかしむかしまだ地球が水で覆われ、何も存在していなかったときに、平らな地底から最初の創造の祖先が現れ、大地を生み出した。その後、海、空からも創造の祖先が現れ、彼らは動物や植物、山や岩、池、そして人間など自然界全ての原型を誕生させ、それぞれに名前をつけた。こうしてできあがった生物や物は、創造という役割を果たした祖先そのものなのだ。
*大地とともに*
ドリーム・タイムでもわかるようように、アボリジニにとって、自然は全ての根源であり、始まりでもあります。自然にある石や木や動物、そして昆虫の一匹までもが、聖なるものなのです。アボリジニは何万年も前から大地をたたえ、敬い、ともに支え合って生きてきました。